ナチュリラのファッション

ナチュリラ的な装い

ナチュリラとは、２つの単語、ナチュラルとリラックスとを合わせて新しく作った言葉ですよね。 略語とも言えそうです。キーワードとなるのは、この２つの単語の他に、大人の女性らしさ・かわいさ、 自分らしさ、手作り感などです。流行やブランドにとらわれない、振り回されない、自分らしさを大切にした、 大人の女性のお洒落な日常的ファッションといったところでしょうか。

ナチュリラ vol.9―大人ナチュラルな着こなしのほん （2010年3月 刊行）

一般的にナチュリラというワードは、洋服の着こなし、小物の使い方、そして、「自分らしさがある生活スタイル」などに対して使われていますが、センスの良い雑貨がお好きな方の中には、この雰囲気の服や着こなしを志向されている方が多いのではないかと感じます。つまり、雑貨やインテリアとも関係性が深いと思います。また、ロハスといった概念ともリンクしているのではないでしょうか。

最新トレンドやブランド品を志向するのもひとつのお洒落方法ですが、もっと肩の力を抜いたような、リラックスした着こなしを楽しみたい方が自然と向かう、その人のライフスタイルやセンスを色濃くを反映させたナチュラルなファッションの楽しみ方。それがナチュリラ的なファッションと言えそうです。

お手本となる雑誌

主婦と生活社から発刊されている「ナチュリラ」は、大人の女性のナチュラルなファッションを提案し、話題の火付け役となった雑誌です。主婦の友社の「かわいい生活。」などの雑貨・インテリア系の雑誌に携わっていた編集者の方が中心となって作られているものです。当初は不定期刊行で、第一弾は、2007年10月に雑誌「美しい部屋」の別冊として発刊されました。その後、2008年4月にVol.2が出た後、季刊化され、2008年9月にVol.3、2008年12月にVol.4といった感じで定期的に発刊されています。その季節に対応した着こなし、重ね着、や着まわしについての例が多数掲載されていて、ナチュラルな大人のファッションを楽しみたい方たちには、とても参考になるかと思います。なお、2008年10月には、手作り服についての本（ソーイングナチュリラ）が出版されています。

ナチュリラには、服のお洒落に関する事を中心に、靴やバッグ、アクセサリー、小物などのアイテムや、ショップが掲載されています。「こんなのが流行っています！」的な掲載方法ではなくて、「こんなコーディネートはいかが」といった、さりげない紹介がなされているところが良いなと感じます。プロのスタイリストによるコンテンツもありますが、プロ目線と言うよりは、一般のお洒落好きの人たちのエッセンスが込められている雰囲気の雑誌です。

たとえば、創刊号では静岡県沼津市の雑貨ショップ「hal」のオーナーさんが表紙に、そして、Vol.2では、イラストレーターとして活躍している樋口たつのさんが表紙になっている事は、この雑誌のコンセプトを物語っているようで印象的でした。

ナチュラル系のファッションのお手本的な雑誌としては、宝島社の「リンネル」（大型本）も支持されています。2008年3月に創刊され、 2008年08月にVol.2、12月にVol.3と刊行されています。コーディネートと手作り感をテーマにした雑誌です。